Fortunate Link―ツキの守り手―


頭を抱えた。

「うわー駄目だ!200%俺が引いちまう!」

「ごたごた言わずに早く引けって」

「無理。今日は無理。今日だけはやめてくれ。明日引いてもいい?」

「何言ってんだよ?こっちが無理だわ」

わーわー言い合っていると、他の奴らも寄って来た。

「こら!守谷、何一人だけ逃れようとしてるんだよ」

「そーそー、シュン。男なら腹くくって黙って引くのみ」

いつの間にかサトシの馬鹿もやって来て、目の前でクジを引いていく。

奴のは白。外れだ。くそぅ。


頭を抱え込んでいると、再び委員長の声が…

「おい、もう引いてないのお前だけだぞ。俺も今引いたし」

何も塗られていない白い棒を見せる。

何っ?!あれ?嘘?
今まで誰も当たりを引いてないってことは必然的に…

委員長は筒を逆さまにして残りの一本を吐き出させた。

カラリと床に転がる棒。

その色は――、

「…おっ。当たりだ」

それは不幸のオレンジ色。

拾い上げて、ポンと肩を叩いてくる。

「ある意味運がいいぞ。まぁ女装頑張れや」

茫然自失と固まる俺に、委員長は無情な声で告げる。

「んじゃ、男子の代表は守谷って事で」

黒板に名前を書きに行く。

それを見て盛大に笑い出す声があった。

「だっははははっ!!シュンやるじゃん!」

いつの間にか起きていたチャラ男こと瀬川蓮だ。
腹を抱えてバカウケしている。

「超まじウケるー!ひぃひぃ…」

笑いすぎてひぃひぃ言ってる。
奴はそのまま呼吸困難に陥ればいいと思います。


俺はがっくりとうなだれ、椅子の上で脱力した。

その後、何となくクラスの出し物は「喫茶」ということで決定した――らしかった。