「……え?」
俺は少し戸惑った。
「でも…あんなに似てるのに…」
「そうね…。
本当にそっくりよね」
感情のこもってない無機質な声が響く。
俺は口をつぐんだ。
「…私にもね、実際、自分にそっくりな双子の姉が居たの。
中身は全然似てなかったけどね」
そう告げる白石さんの目は遠い過去に思いを馳せるようにすっと細まった。
「でも今回編入してきた彼女は私の姉じゃない。
なぜなら――」
俯き、その表情を影に潜ませる。
「――私の姉はすでに亡くなっているから…」
俺は思わず息を呑んだ。
何も言えない俺に、白石さんは淡々とした声で続ける。
「……だから、シュン。
何を言われたかは知らないけど、彼女は私の姉じゃない――偽物よ。
だから気をつけて…」
「…気をつけて…って」
戸惑う俺の言葉を割って――
――カチャリ、と。
扉の方から音が響いた。
俺はビクッと肩を震わせて一瞬固まったが、白石さんは素早く動いた。
扉の方へ行き、取っ手を引っ張ったり何やらして確かめている。
俺も慌ててそちらの方へと走り寄る。
「どうした?」と訊いてみると「参ったなぁ」と暢気な声が返ってきた。
「――鍵掛けられちゃったみたい」

