(……しかし、まぁ…)
目の前の女子の頬の紅葉を見ながら思う。
…あいつモテるんだな。
まぁ分からんでもない。
頭は変な色をしているが、野性味を帯びた彫の深い顔立ちに、それと反比例した人懐っこい笑顔。
男の俺の目から見ても悪くはない。
そりゃまぁ分かるよ。
分かるけど何なんだろう。この胸の中を占め尽くす敗北感は。
現実逃避するべく、隣の女子の授業風景に目をやった。
探すまでも無くアカツキの姿が目に入る。
いつもは下ろしている金髪を馬の尻尾のように結い上げていた。
それが上下左右に揺れまくっている。
か弱い女子相手に鋭いスマッシュを打ちまくっていた。加減してやれよ。
……って。
そういえばあいつも女子だったか。
しばらくじっと見とれていた。
「………」
はっと我に返る。
…いや。馬鹿な。
見とれてなどいない。
気づくと、ネットを隔てた眼前の女子達はまだ恋する乙女の顔で瀬川の事を恍惚と語り続けている。
――その向こうから、
「へぇ。あなた達って男を見る目無いのねぇ」
聞き覚えのある声が掛かった。

