「いや。あんな変人とは知り合いでも何でも…」
とこちらが言い返すのも無視して、また違う女子が口を出す。
「ねぇ。瀬川君さぁクラスの女子で誰かの事可愛いなぁ、とか言ってなかった?」
「え?いや聞いてないけど…てかそもそもほとんど話してもねーし」
「…ふぅん。まぁまだ昨日の今日だもんね」
女子達は何やらうんうん頷き合う。
人の話を聞かないのはアカツキや白石さんだけかと思っていたが、女子ってどいつもこいつもみんなこんな感じなのか。
「それでさ。お願いがあるんだけど」
集団が一纏まりになっての懇願。
何だか嫌な予感しかしない。
「守谷君、橋渡しになってくれない?」
「は?」
橋渡し?
舟でも漕ぐんですかい?
ハテナマークの飛び交う俺に女子軍団は告げる。
「私達と瀬川君の間を取り持って欲しいの」
「………」
思わず絶句した。
どうして女の子ってこうも突拍子もない事を言い出すかな?
女子達は顔を少し紅潮させながら続ける。
「守谷君経由なら、すんなりお話ができそうな気がして」
「そうだよね。いきなり本人に話し掛けるのは勇気いるけど守谷君を通してなら…」
心の中に苦いものがじわじわ広がる。
…うぬぬ。
何だか利用されとる気がする。
しかし良く捉えれば、俺なら話しやすいということか?
うーん。でも、あいつの方が結構人懐っこそうだし、喋りやすそうな気もするが…。
やっぱり女子の考えは良く分からん。
「これで?繋がりができれば万々歳ね!きゃっ♪」
女子達は「もう上手くいった」と言わんばかりに喜んでいる。
俺はまだ一言も了承してないんだけど。

