Fortunate Link―ツキの守り手―



「………」

アカツキは何も答えない。

どうしたかと思って見てみると、1ℓの紙パックの牛乳をらっぱ飲みしていた。
どうでもいいが腹壊すぞ。

「おい、聞いてんのか」

「…私は……げふっ」

「…女子高生がはしたないゲップすな」

「出るもんは仕方ないだろ」

当の本人は恥ずかしがるどころか、開き直ってやがる。

しかしさすがに罰が悪かったのか、咳払いしてから話し始めた。

「…私は…」

そう言ってから、少し迷うように顔を俯かせる。
珍しく物憂げな様子にちょっとどきりとさせられる。

アカツキは躊躇いながらも小さく呟いた。

「…私は……お前に守られてていいんだろうか?」

「……え?」

思わぬ言葉に訊き返してしまう。

「どいうこと?」

「…なんか最近、妙な連中に襲われることが増えたり。
今日はいきなりあの変な奴が編入してきたり。

…どうも嫌な予感がする。うまく言えないが…」

そう言うアカツキの眼の下のクマが妙に深く暗く翳って見えた。