すると、オレンジ頭は白石さんの方を見てへラッと笑う。
「あっ。セーラちゃんやないか♪」
「……なんでここにいるの?って聞いてるんだけど」
白石さんは容赦なく、オレンジ頭の方を睨む。
その表情は学校でも見たことのないものだった。
「悪いな。こっちにも都合ってもんがあって」
「都合って…」
白石さんが何か言いかけて
「何訳の分かんねぇこと言ってやがんだ?」
アカツキが「我慢ならん」とばかりに、男を鷲掴みにしようとした。
その時、、
――ボフンッッ
音ともに、再び茶色の煙が室内に立ち込めた。
俺は素早く逃げる人影を視界の隅に捉えていた。
「く、くさっ!!!」
バズーカの時と同じ腐臭が立ち込める。
視界もすっかり煙で覆いつくされた。
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バタンッと控え室の扉が開いて閉じる音だけが聞こえた。
やがて少しずつ煙が晴れていく。
その煙の向こうには――
オレンジ頭の男の姿はなく…強烈な臭いにやられた少女達が数人倒れていた。
とっさに口元を押さえていたアカツキが臭いにしかめつつ、辺りを見回した。
「…?」
いくら見回しても求めるその姿は無い。
「シュン?」
彼女にしては珍しく呆然とした声でその名前を呟いたのだった。
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