「…あっ」
そう呟いたグリーンは戦闘用のコスチュームじゃなくて制服姿に変わっていた。
「変身が…」
解けてる。
実際は早着替えなんだけどね。
「やべ。充電切れちゃった」
変身の解けた蒔絵(白石さん)が危機感に欠ける口調で言う。
どうやら戦士のパワーの源であるムーンエナジーが切れたらしい(話上の設定ね)
ムーンエナジーを充填しておくには、夜、月の見える場所に眼鏡ケースを置いておく必要がある。
充填できていなければ、月の出る下でしか変身が出来ない。
「てめっ!
持ってくんなら、充電してから持ってこいや!」
「ぐはぁっ!!」
何故かグリーンではなくブラック(アカツキ)に殴られる半月ソルジャー(俺)。
コイツ、普段通りに殴ってきやがった。
…ってか、こんなバイオレンスなアドリブいらないから!
わざわざメガネケースを届けるためだけに登場しておいて味方に殴られるなんて理不尽すぎる。
台本では、ここで油断した敵に一発食らわすんじゃなかったのか?!
「…えっと……」
ほら。
敵のほうも戸惑っているじゃねぇか。
「まだまだこんなもんじゃないぞ!
鹿のフンバッズーカ!!」
そう云うと、魔神は大きな円筒を肩に担いでいた。
見た目、本当にバズーカ砲だ。
糞同様、どうしてこんなにこだわって作ったのか?!
しかし、違和感を感じた。
…こんなシナリオあったか?
そう思っている間に、魔神はその照準をピンクに合わせていた。

