Fortunate Link―ツキの守り手―



「でも、シュンはこんなの見ないよね?」

「いや、別に白石さんが見たいなら付き合うけど」

と素っ気無く言ったものの、実は…内心めちゃくちゃ見たいと切実に願っていた。

乙女戦隊月影とは、名前の通り美少女戦隊もの。
人気携帯小説の実写版だ。
毎週土曜日の夜7時から絶賛放送中。

何でこんなに詳しいかって?

そりゃあ、毎回かかさずDVD録画しているからに決まってんだろ。

何か毎度放送コードギリギリなあの感じが実に良い。

劇場版が出ると言うCMが流れていて、見に行きたいと思ったが。
さすがに男一人で見に行くのは躊躇われた。

DVDが出るまで待つしかないかな、と思っていたけど
まさかこんな形でチャンスが巡ってくるとは!


「じゃあ、見たい!」

白石さんが言った。

と同時に俺も心の中でガッツポーズした。

チケットを買い、開場時間を待ってシアタールームに入ると、7割がた席が埋まっていた。
公開したばかりだけあって人が多い。

ざわざわと騒々しかった。


真ん中の真ん中あたりはやっぱり埋まっている。

真ん中の若干右寄りに座った。


「ごめんね。私の好きなのに付き合わせちゃって…」

妙にしおらしくそんな事を言う。

いえいえ全然構いませんよ、とかなりの上機嫌で思った。