Fortunate Link―ツキの守り手―



そしてやって来た先。

陸上や野球やサッカーやらが部活動に専念している傍ら、それらの邪魔にならない場所を陣取って人が集まっていた。

足を使って適当に、コートのラインらしきものを引いている。

その中で対峙し合うように2チームが屹立していた。


「あそこに居るのが野鳥ウォッチングの会で、向こうに居るのがヌンチャク愛好家・友の会の人達よ」

「……なにそのやたら長くて面倒くさい名前」

「どちらも同好会よ」

「聞いたことないんだけど…」

「そうね。
どちらも、どマイナーな好事家達の集団って感じだし。活動や存在自体もあまり知られてないかもね」

「ふーん」

でもまあ、一目でどっちが何の同好会かは判別がつく。

片方の集団は皆、双眼鏡を手に、もう片方の集団は皆ヌンチャクを手にしていたから。

「…何。今からここで異種格闘技戦でも始まるのか?」

「見て分からない?ドッチボールよ」

分かるわけないだろ。

「私のクラスで同好会同士で部室争奪を巡って揉めていたの。
収拾がつかない感じだったから、私が割って入って同好会同士の対抗戦を提案したのよ」

「で、やることになったと…」

「そうよ。
両者とも承諾して、勝者が部室を勝ち取るっていうことになったわ」