教室内はまだざわついている。
俺もまだショックから抜けれず、茫然自失としている。
「あっ。シュン、これ可愛い」
白石さんだけが何事もなかったかのように、俺の首に巻いているチョーカーを指差し、言ってくる。
昨日襲われた時に締められた跡がみみず腫れになってなかなか消えないので隠しているのだ。ちくしょーめ。
今は初夏。
タートルネックの服を下に着るというのは暑すぎるしな。
「今度私が可愛い鎖買ってきてあげるね♪」
邪気の無い笑みを浮かべて、白石さんは言う。
「………」
…えーっと
一体何のプレーをするおつもりですか?
言っとくが、俺はそんな趣味無いからね。
すると周囲のクラスメイトが「なぁんだ、そういう関係か」とほっとしたように頷いている。
こらこら誤解だ。名誉毀損だ。
焦っていると
横から何かが飛んでくる気配…
とっさに頭を下げると、その先の壁に黒板消しが衝突。
悔しそうに舌打ちする声が前方から聞こえた。
「あぁ、すまね。手が滑った」
見ると黒板の前にアカツキ。
そういえば今日、日直だっけ。
……ってそうじゃない。
どこが「手が滑った」か。
見事にスローイングした後のポーズとってるじゃねぇか。
「お前っ」
抗議しようとしてやめた。
何やら奴の周囲に黄色い禍々しいオーラが取り巻いているのが見える。
まるでスーパーサイ○人のようだった。

