「侑里、気を付けてきてね」

「うん?」

「用心に越したことはないんだからね」

このあと役割がある美里ちゃん
彼女が出場する競技と担当が被ったことに嘆いていたので応援するとなぜか忠告をもらった


『侑里をおいていくことになるなんて...』
と彼女は言っていて、お弁当をまだ食べきれていことに申し訳なさを感じた


まだ時間はあるからと1人、黙々と食べていると教室のドアが開いた
そこにいたのは赤と黄そして緑のハチマキを巻いた女子の先輩方


体操服にある名前の刺繍糸が青色だったから学年はすぐにわかった
誰かに用事でもあるんだろう


「ここに、さくらって名前の人いる?」


気にせず食事を再開しようとしたとき、「あっ、いた!」その声が聞こえてきて、3人の先輩は私のそばで立ち止まった


「白河さんが呼んでたからついてきてもらえない?」

「わかりました」


口へ運ぼうとしていた卵焼きは結局食べることができなかった
好きなものは最後に残しておきたいタイプだからすごく残念