保健室は開いていたけど、先生はいなかった
外のテントにいるんだと思う
自分で手当てをしようとすると止められた
「これでよし」
「柊哉くん、ありがとう」
「助けられなくてごめんな」
「柊哉くんは悪くないよ?助けてくれたし、手当てもしてくれたもん」
悲痛な顔をして謝る彼になにも悪くないことを伝えると、いつになく真剣な顔をして私のとなりに腰を下ろす
ベッドが彼の重みで少し沈んだ
いつもより距離が近く思えて、ドキンドキンと緊張してしまう
「俺さ、桜先輩が好き......です。守れるような男になるから、だから俺と付き合ってくれませんか?」
静かな保健室に彼の言葉が溶けて、消えていく
すきって、『好き』だよ、ね?
人生始めて告白を受けた
顔がリンゴみたいに赤くなったのがわかる
だって頬も耳たぶだって熱い
「返事、はいつでもいいから」
「う、うん」