「五万円ね…いいよ。」 『っ五万円』 私と織香は思わず声に出してしまった。 気がつくと 瀬玲奈はオジサンの腕に 自分の腕を絡ませながらホテルに入って行った。 「織香ぁ~! やっぱ私無理!!怖いよ。」 私は織香の手を強く握った。 「はぁ?!華波。 何言ってんの?!ここまで来て!!」 織香は私の手を軽くふりはらった。 …歩いても …歩いても…、 不安は増すばかりで…。