「だよな!!…俺、バカみてぇ…
うつした張本人が好きとか
付き合えとかマジないよなぁ!!」

要君は自分の頭を抱えて言った。

「バカじゃないよ…。
要君は、バカ…じゃないからー…。」

私は涙をこらえて言った。

要君も私以上に苦しんでいたんだ。


「え?!あ、うん。ありがとな…。」

震える声に私はなんとも言うことが
できなかったー…。

「な、んかしんみりしちやったな!!
今回はこれで解散な!!!あ、でもHIV
うつしたことには変わりねぇし、
薬の半分の金は働いて、返すからまたここに
電話して!!…………じゃな!!」

要君は私に白い紙を渡すと
反対方向を向いて歩いていってしまった。