手紙はこれで終わっていた。
手紙を読み終えた頃には
空はもう暗く、月が出ていた。

「……京平のバカ………。」

要君のせいじゃないよ。
そりゃ私だって何度要君のことを恨んだか。

ーーでもねあの日
確かに私は要君に恋してた。

恋をしていた。

だから今ー…こんなにも
要君のこと想ってるんだよー…。

「……ばかぁっ」

すれ違いばかりの恋だった。
いつもー…いっつも。

すれ違ってばかりの恋だったー…。

私が要君のこと忘れられるわけないじゃん。

私ねー…。
要君と出会って、たくさん恋を知ったんだよ。

喧嘩もしたよ。
でも好きだからこそ喧嘩してー…
さらに好きになっていくー…。

別れた日ー…。
私はまだ弱かった。
まだまだ弱かった。

ーーだからー…
あんな風になってしまったんだー…。

でもねー…私、誓うよ。
もう後悔はしないー…。
過去を後悔したりしない。