「で、お二人さんどこまで行ったんや?」
葵衣は目を輝かせて聞いてきた。

………どこまでって……


進展ナシ。

なんですー…。

私達は週1くらいはキスするけど、
深いのとか…重いのとか…熱いのとか…

全然してないし、
ていうか、雄樹が言うには私、震えてるらしく…雄樹は気をつかって私を大切にしてくれている。

「ま、それは二人のご想像にお任せしとくぜぃ♪」
雄樹はそう言うと私の手をひいて歩き出した。

「…あ、バ、バイバイ~」
「うんまたね~」

私は葵衣に手をふってから雄樹のほうへと駆け寄った。

雄樹の顔が少し赤く見えたのは気のせいかな…。

ーーーーーーーガチャッ

「我が家へよーこそッてか兄貴と二人暮らしだけど~」

雄樹はキレイで広い3LDKのマンションにお兄さんと住んでいた。
私が想像していたよりも、良い環境で育ち、
たくさんのものに恵まれていた。

「おじゃましまーす」