「ならあれって、天さんなんですね?」
「…まあ、そうだね。フード被ってた」
「誰なんですか?」
「…大学の友達みたいなやつ。だから別に澪には関係ないんだって言ったじゃん」
「…わかりました、すいません。」
これ以上聞いても答えてくれなさそうだ。どうして隠そうとしたのか。普通に教えてくれればよかったのにな。
天さんは足を上下に動かしたりして顔を上げる。
「あ、足!時間経ったし痛くなくなってきた!」
嬉しそうに今度はベッドから降りて立っている。少し足がプルプルしているのが気になるけど。
「それはよかったです。」
「マッサージのおかげ。ありがと」
「はい。あ、シャワー行ってきます。お風呂場借ります。」
「りょーかい」
着替えを持って私はバスルームへ向かった。