「あ、澪か。おかえり」

「はい、遅くなりました。」


手を洗ってラップをし置いてあったご飯を持って、テレビの前に腰を下ろす。


「ご飯いただきますね。」

「うん」


見ると、今日は白ご飯とお味噌汁や納豆など。日本食の和食だ。

味噌汁を口にいれると、時間が経ったのかとても冷たい。立ち上がってキッチンに向かう。


「すみません。温めてもいいですか。」

「うん」


口にいれると、レンジの温め時間に失敗し、まだぬるかった。が、美味しい。味噌がきいていて、お母さんの濃い味噌汁と似ている。

「遅かったなー澪。どーこ行ってたの?」とか言われると思っていたけど何もない。

そういえば、ここまで「うん」やら「おかえり」しか会話してない気がする。お喋りで、晴れ男さんな天さんは、今日は少し違った。


「…どうしたんですか?喫茶店ではあんなに元気だったのに」

「あー眠いだけ。取り込んだ布団、あったかくて気持ちいいから」


天さんは、あくびをして自分の頭に触れる。


「ベッドから降りてください。今日は私が寝る番なので」

「了解りょーかい」


よっと体を持ち上げるようにベッドから退いてくれた。