――って、諦めかけたとき。

どうやら恋の神様は、わたしに味方してくれたようで。


放課後、なんとなんと偶然にも梵木くんを発見。


これは今、声をかけるチャンスなのでは!?


……と思ったら、梵木くん誰かを待ってる様子。


あれ、今は声かけないほうがいいかな。


思わず近くにあった茂みに、こそっと隠れてしまった。


しばらくして、梵木くんの前にひとりの女の子が現れた。

うわぁ、めちゃくちゃ可愛い子だ。


ふわふわの巻き髪に、目がとっても大きくて女の子らしさ全開。


少し遠くから見ても、これだけ可愛いって……。


「梵木くん、突然呼び出しちゃってごめんね」


ふたりっきりで、この空気感……。


「ううん、全然大丈夫だよ」