そのまま柚和くんが、わたしを人目のつかない路地裏に連れ込んだ。
「ご、ごめんね。柚和くんまで巻き込んじゃって」
「僕は全然平気ですよ」
嫌なこと思い出しちゃったな……。
過去のことだし、今は柚和くんがはっきり言い返してくれたから。
別に気にしなきゃいいだけなのに。
どうしても気分が落ち込んじゃう。
頑張っていつも通りでいようとしても、どうしたらいいか頭がこんがらがっちゃう。
「それより咲桜先輩は自分の心配してください」
「……え?」
「無理して笑わなくていいですよ。あれだけ言われたら誰だって傷つくし、落ち込むから」
まだつながれたままの手を、優しくそっと引かれて。
柚和くんの胸に吸い込まれるように、抱きしめられた。

