何か部活の友達で特に困らなかったけどクラスにも友達ができた。
これも先輩のおかげ?だよね。
夜、塾から帰ってきたよとLINEを入れてくれた先輩に電話をした。
「もしもし?珍しいね、穂乃ちゃんから電話なんて」
「忙しいのにごめんなさい、あの、あのですね……」
先輩の事を聞かれて話すと、友達が出来た事を知らせた。
「穂乃ちゃん、友達いなかったのか」
「穂乃ってすぐウロウロしちゃって教室にあまりいなかったから……」
「友達出来て良かったね、人と話すと情報も入るし、部活の仲間も大切だけど、また違った楽しさもあるよ」
「そうですね、楽しかったです、だから先輩に言いたくて……あっ、お風呂入りますよね、失礼します」
穂乃は電話を切った。
「たまには電話もいいな……穂乃ちゃんの声が少し高かった」
スマホを握りしめていた。
ちゃんと感情をもっと出せば友達もたくさんできるだろうに、友達の莉乃ちゃんは表情豊かな子なのにな……
おやすみとLINEをして、お風呂に向かった。
先輩と話すのはとても楽しくてちゃんと敬語でも違和感なく話せるようになってきた。
ある日の土曜日の部活終わり、いつもの公園で2人は話していた。
「穂乃ちゃん」
「はい」
「これからしばらく会うのを止めようと思う……」
「え?穂乃が何か失礼なことしました?だったら注意してくれるって……」
「あー、じゃなくて、受験がちょっと続くんだ、もちろん地元に残りたいんだけど県外の大学も一応受験しなくちゃいけなくて」
「そうですね、受験……」
「うん、なるべく年内に決めたいんだよね」
「推薦って事ですか?」
「そう……」
「……わかりました、また会ってくれますよね?」
「もちろん、待っていて欲しい」



