愛菜はまた黙ってしまった。


この間が怖い……


咲優に別れて欲しいと言った時を思い出す。


頭の上からふぅと軽いため息が聞こえた。



「それがりっくんの優しい所だよね、大好きだよ……」


ん?今何て言った?理久斗は飛び起きた。


「本当に?今、ため息の後に流れるように言ったよね、聞き逃さなかった僕は偉くない?」



ふふふっ、りっくん興奮しすぎだよ(笑)


愛菜は笑っている。



「偉い偉い……でも正直凛華に相談に乗ってもらった、りっくんがモテるって聞いて焦ったの」



ん?僕?



「いや、愛菜が美人だから焦るのは僕の方だから……だって学校では部活でしか会わないし、僕らが付き合っていることはもはや隠してるみたいな状態だったじゃん、いつ愛菜が告白されてるのかわからないしさ、きっとされても僕には言わないだろうなって……」



「私ってりっくんが思ってるよりモテないよ?」



「それはない、愛菜は付き合った事はないっていうけど告白が0ではないだろ?だって、僕の知り合いが愛菜に告白したの知ってるし」


「それは…0ではないけど……りっくんが告白されてるの見て嫌って思ったんだよ、前にも言ったけど本当にりっくんが教えてくれないと何もわからないの、キスの仕方だって……だよ、きっと鼻と鼻がごっつんするんだから」


ごっつんて、くぅ〜愛菜可愛いよ。