「あっ!」


愛菜は引き返して理久斗の腕を引っ張った。



「今日はりっくんも駐車場だよね」



「まあ…」



「お母さんに紹介する!」



「いいのかな?」



「うん、挨拶くらい大丈夫でしょ」



愛菜は車を探して理久斗を連れて行った。



愛菜に気付き車から降りる。



「相馬理久斗です、愛菜さんとお付き合いさせてもらってます」



「どうも……優勝おめでとう」



「え、知ってくれてたんですか?」




「愛菜から名前は聞いてたわ」




「ありがとうございます」




「今度ね、凛華と凛華の彼氏とりっくんを家に呼んでもいい?」



「ああ、凛華ちゃん」



「あ、いた、おーい」




凛華達に手を振る。




凛華の親と初めましてと挨拶を交わす。




「理久斗先輩も愛菜先輩と帰るんすか?」




「いや、僕も今日は家族が来てるから自分の家の車だよ」




「また明日ね~」




凛華達とバイバイをした。




「じゃあ、僕も失礼します」




理久斗も自分の家の車を探しにいく。




愛菜は車に乗り出発した。




「凛華ちゃんの彼氏は年下なのね」



「うん」




「一緒に乗せて帰るの?」




「うん、家も近いんだって」



「幼なじみとか?」




「違うよ、本堂くんは帰国子女だもん」




「へぇ、英語とか話せるの?」



「多分」



「いいわね」



「何で本堂くんを気に入るのよ」


愛菜は少し腹が立った。