復讐は蜜の味 ~悪女と言われた公爵令嬢が、幸せを掴むまで~

「馬車に付き添った者はおそらく全員があの場で魔獣の餌食になっていますし、実際、ルイーズ嬢の遺体は見つかりませんでしたから、あながち嘘とも言いきれないですし」

 馬車と一緒に燃えたとされているが、燃えかすからはそれらしき痕跡がなかった。

「それでゴーティエ公爵はどうしている?」

「いまだ軟禁中で、皇帝の呼び出しには、体調不良を理由に応じていないようです」

 ルイーズが生きていて、宮殿にいるとは。

 予想もしない事態に、アレクサンドは言葉を失い沈黙した。

「果たしてルイーズ嬢が本物かどうか……」

「わからないのか?」

「はい。現在は皇后宮にいるそうです。ゴーティエ公爵と対面を果たせば、改めて皇后として迎えると」

 ピエールの話はすべて、宮廷内部にいる内通者から聞いた話だという。

 その者は実際に皇后宮でルイーズを見かけたが、警備が固く、容易には近づけないとのことだった。

「ゴーティエ公爵なら、ルイーズが本物かわかるんだろが」