ひとたらしどうし

「はい、どうぞー」


言いながら、白石さんが開けてくれた、車の助手席のドア。


閉めるよ、指先気をつけて。


そんなコトバもうれしくて。


運転席側から、車に乗り込んできた白石さんの横顔を、思わず盗み見る。

『ごつごつ』と言う表現がぴったりな、鼻梁や頬骨。


尖った鼻先に夕焼けが留まって、その頬を照らしている。


綺麗な横顔だ、と、思う。


白石さんのすべてが、私のココロをつかんで離さない。