ひとたらしどうし

「工務課行って、電池換えてもらってきて」


「…こ、こうむか…ッ?!」


勢い込んだ私に、北野さんがびっくりしている。


「なんだよ、お前。いつも行ってんだろ。今、誰も手が離せないから、早く行ってこい」


ずっしりとした重さの懐中電灯を渡されて、有無をいわさずに現場から出された。


ちいさな部品が、パン生地や粉なんかに入ったりしないように、特別な工具がないと電池が換えられない仕様になっている、懐中電灯。


それを茫然と見つめる。


「…工務踝、って…」


ちいさく、つぶやいた。