ひとたらしどうし

ふっ。


そんな笑顔とともにこぼれる、白い歯。


「ほら、あげる」


一瞬、ほんとに一瞬、白石さんの指が私のくちびるに触れた。


びっくりする間もなく、舌の上でミントが香った。


「…柚子ミント…」


「はい。正解」


くったくなく笑う笑顔は、いたずら好きの少年のようで。


そんな笑顔にまた、見とれる。


…あぁ、なんという、罪作りな笑顔なんだろう…


ずるい、とことん。


ずるい。