ひとたらしどうし

お互いの気持ちも、お互いがどれだけ相手を想っているのかも、痛いくらいにわかり合ってたから。


だから、あんな、こと。


くちびるを噛んで、うつむいてしまった、叶夢さん。


「オレはもう、彼女のことなんて、とっくの過去のことで。でもまさか、あんな風に、柚ちゃんのことを、言ったりするなんて」


だって、あり得ないでしょ?!


柚ちゃんのこと。


今の、柚ちゃんとオレのこと、知りもしないで、さ。


あり得ないよ。


ふるふると首を横にふるのは、今度は叶夢さんの、番。