ひとたらしどうし

ゆっくりと、首を横に、振る。


「…そんなんじゃ、足りなくて…」


…もう、ずっと、ずっと。


一生、このまま…


時間が止まったよう。


まるで、神様が時間を止めてくれたみたい。


ふたりで、このまま、ずっとずっと、いっしょにいられるように。


私を静かに見つめていた、叶夢さんは。


もう一度、絡まったふたりのてのひらを持ち上げた。


今度のくちづけ、は。


私の左手の薬指、に。


誓いだ、と、思う。


世界一、透明、な。