ひとたらしどうし

 はやく、はやく…


お互いに思っている。


我慢する必要なんてないのだ。


お互いにお互いを、痛いほど欲しているのだから。


叶夢さんに手を引かれて、車を降りる。


そのまま、半分走るようにして、叶夢さんの部屋へ。


玄関先で、靴も履いたまま、流れるようにキスをしたらもう、すべての準備は完璧に整う。


叶夢さんのてのひらが、私の頭の後ろへ。


私のてのひらは、叶夢さんの腰あたりのシャツを掴む。


ぴたりと、まるではじめからそうだったかのように、重なる、叶夢さんと私のカラダ。