ひとたらしどうし

溺れてしまう、と、思う。


余すことなく、叶夢さんの気持ちが、くちづけに乗っていて。


ただ、ただ、ひたすらに。


叶夢さんからのくちづけを、一心に受け止める。


閉じた目の中の暗闇には、いつだって、叶夢さんの笑顔が浮かんでいる。


決して、離さないと今、誓った笑顔、が。



叶夢さんの胸元のシャツを、思わずぎゅっと、掴んだ。


叶夢さんが、他のどこにも、行かないようにただ、願いを込めて。