ひとたらしどうし

叶夢さんを運転席に押し込んで、そのまま叶夢さんの膝の上に、向かいあわせで座る。



叶夢さんの膝に座っているから、今は私が叶夢さんを見下ろしている。


上目遣いの視線はだから、ズルい。


「…う…、!」


漏れた声は、叶夢さんの喉から出たもので。


そのごつごつとした両頬に、両手を置いて、しゃにむに私がくちづけたから、だ。


力任せの、私からのキスをただ、黙って受けてくれている、叶夢さん。


リップノイズと、お互いの荒い息だけが、車内に響いている。