ひとたらしどうし

ごめんなさい…久しぶりだったからつい、うれしくて…


彼女が叶夢さんに、言うのが聞こえた。


…あぁ、とか、うん。とか。


返事にならない返事を、彼女に返した、叶夢さん。


床に散らばった食材を、しゃがみこんで拾いだした彼女。


一瞬遅れて、叶夢さんも拾いだした。


何でもないことのように、駆け寄って私もいっしょに拾えば良かったのだ。


だって、叶夢さんと私。


ふたりで選んだ食材なのだから。


でも、なんて声をかけたらいいんだろう…?


大丈夫ですか?か、


…違う。


ほんとうに言いたいこと、は。