ひとたらしどうし

数秒、見つめ合う。


数秒、のはずなのに、目と目が合う瞬間は、千秒くらいに感じるほどに、尊い。


『……お伺い…します』


外の声は、右から入って、左に抜けてしまうくらいに。


『…あのー、ご注文、お伺いしても…?』


気がつくと、目の前に迫っていた、アイスクリームショップのお姉さんの笑顔があって。


「「…はいッ!すみませんッ!!」」


謝る声は、もれなく、揃う。


そんな、私たちを『ふふふ』なんて、朗らかに笑ってくれたお姉さんに、反射で注文を終えた。