ひとたらしどうし

「……柚ちゃん…」


この、ショッピングモールの片隅で、てをつないで、向き合って立ったまま。


流れる時間は、叶夢さんと私が作っている。


ふっ。


先に笑ったのは、叶夢さんで。


ふふ。


その叶夢さんの笑顔がうれしくて、私の元にも笑顔がやってくる。


「柚ちゃん、どんだけいいコなんだよ、もう」


こつん。と、軽く私のおでこを叩いた叶夢さん。