ひとたらしどうし






叶夢さんと向かい合っている。



激しいくちづけは、生きていることの証明のようで。


その首もとの後ろへ、両手をまわした。


その、瞬間の、こと。


深く深く、貫かれて、声にならない声が漏れた。


自分の喉から出たものだと、認識できないほどの、叫びになっている。


この声、で。


理性を忘れてしまった、この声で。


すべて、私の気持ちのすべてが、叶夢さんに届くのなら。


理性も恥じらいも、はしたないと思う気持ちも。


もう、どうでもいいと、思った。