ひとたらしどうし

「…私はいつでも、うれしい、です、けど…」


「……、」


そんな、ぶつ切りの私のコトバに、黙ってしまった叶夢さん。


それでも、私をまっすぐに見つめてくれていて。


その視線に、急に恥ずかしくなってしまって、うつ伏せになって、枕に顔を埋めた。


「ほんっとに、ズルいなぁ。言い逃げでしょ、それは」


叶夢さんの声が舞って、背中をやわらかく包んでくれる。


「柚ちゃん」


柚ちゃん。


枕に顔を埋めたまま、答えることができない。



構わずに、何度も私を呼んでくれる、叶夢さん。