ひとたらしどうし

「…帰ったほうが、いいです、か…?」


「…い、いやいやいやいやいやいやいやいやッ!!」


盛大に、手を顔の前で横に振る、叶夢さん。


そんな姿に、思わず笑みがこぼれる。


「あ!また笑ってるー!!」


ヒドイなぁ、もう。


このー、


私と同じ目線にしゃがんだ叶夢さんは、いつものように、私の鼻を人差し指と親指できゅっとつかんだ。