ひとたらしどうし

「…いッ!?いえいえ!なんでもないですッ!!」


『もし、結婚したりなんかしたら…』なんて、勝手に妄想していたなんて、言えるはずもなくて。


「ほら。柚ちゃん、ちゃんと手元見てないと危ないよ?」


そんな、叶夢さんからの忠告に従って、集中して玉ねぎをみじん切りにして行く。


叶夢さん、もう、玉ねぎ入れちゃっていいですかー?


叶夢さんが抱えるボールの中のひき肉は、すっかり、もったり白っぽくなっている。


うん、完璧、いいよー。


そんな叶夢さんからのコトバを受けて、ボールの中に玉ねぎを落とし込んだ。