ひとたらしどうし

香り高い紅茶。


それにも増して、薫るのは。


「…柚子…」


「はい。正解」


またしても、にこり。


「偶然見つけて。柚ちゃんのこと、好きになってからさ。色んな『柚子』が気になっちゃって。柚子ミントでしょ?柚子ガム、柚子飴、柚子ジャム。入浴剤もディフューザーも。ドレッシングもサワーも」


ふふ。柚子祭りだよ。


だって仕方がないよね。好きなんだもん。


ふふ。


照れたように笑う、目の下。白い歯。ゆるく弧を描いているくちびる。


…あぁ、反則、だと思う。