ひとたらしどうし

「はい。どうぞ」


氷がたくさん浮かぶ、汗をかいたグラスを差し出してくれた。


ありがとうごさいます。


お礼を言いながら受け取ったグラスは、黄色いストローがさしてあって、薄く切った柑橘が浮かんでいる。


レモン、とはまた、違う。レモンよりずっと、種が多いな。


飲んでみて?叶夢さんに目でうながされて、頷きながら、ストローに口をつけた。


「…あ…、」


思わず声が漏れた。


「おいしいでしょ?」


得意気な表情の叶夢さんと見つめ合う。