ひとたらしどうし

「…まだ、明るいし、誰かが見てるかも…って」


どこを見るのが正解か、わからない。


伏せた目線の先には、叶夢さんのくちびる。


「柚ちゃん」


私を呼ぶ、叶夢さんの声。


柚ちゃん。


再度呼ばれて、やっとあげた目線。


「今度は、ココロここにあらずじゃなくて、オレのことちゃんと、見てて欲しいな?」


見つめた叶夢さんの目は、「ね?そうでしょ?ふたりのあいだに間違ったことなんて、ひとつもないでしょ?」言っているのが、わかる。