ひとたらしどうし

そこまで一気に話し終えたら、スマホの向こうの沈黙が急に、気になり出して。


…叶夢さ…、


言いかけたら、アパートの外側で鳴ってるエンジン音に気がついた。


確認するために、窓から外を見たら。


黒いSUV。


階段を登ってくる足跡。


ドアのノック音。


「柚ちゃん」


ドアの向こうから、私を呼ぶ、いつもの優しい声。


その声に反応して、開けたドア。