ひとたらしどうし

「約束の時間まであと45分、なんだけど、さ」


柚ちゃんのこと考えてたら、待ちきれなくて声が聞きたくなっちゃって。


気がついたら、電話かけてた。


ふふ。オレ、ウザイ?大丈夫かな?


叶夢さんの声が、頭の芯を通って、まっすぐにすとん、とココロに落ちる。


「……叶夢さん…もしかして、私のことを考えてくれてました…?」


「もちろん。朝起きた瞬間から、さ?柚ちゃんも、起きてるかな?今、なにしてるかな?オレがこんな風に、柚ちゃんのことを考えているように、柚ちゃんもオレのことを考えてくれていたら、うれしいな。って」


勝手に、そんな風に考えてた。