ひとたらしどうし

「ピアスホールはあるけど、今日はピアスしてなかったから」


「今日の服装に合うピアスが、見つからなかったので」


そんな会話の途中で、叶夢さんが立ち上がって私の隣へ。


少し、戸惑いながら、叶夢さんを見つめた。


「ふふ。どした、どした?そんなカオしちゃって」


言いながら、私の鼻先をきゅっと、人差し指と親指で摘まんだ叶夢さん。


「…だって、叶夢さんが隣に来てくれた、から」


「そう?嬉し?」


そんな質問には、素直にうなずく以外の選択肢は。ない。