ひとたらしどうし

「柚ちゃん、どした?惚けたカオして」


ぜんぶぜんぶ、叶夢さんのせい、なのに。


「そんなにウマイの?良かったねぇ」


なんて、またも、にこり。


「…か、叶夢さんも、食べてください!」


パフェグラスを引き寄せようとした、私の右手のてのひらは、すばやく、叶夢さんの左手に捕まった。


「いいから、いいから、ほら、あーん」


またも、口もとに差し出されたスプーン。


ん?ほら、溶けるよ?くち、あけろー。


有無を云わさずに、口に入ってくるスプーンを受け入れた。