ひとたらしどうし

ありがとうございます。


お礼を言って、白石さんの手から渡されたペットボトルを受け取った。


気温差で、汗をかいていたペットボトルはてのひらを滑って、落ちてしまった。


ゆるくキャップをしてくれていたから、こぼれることはなかったけれど。


「大丈夫?」


言いながら、落ちたペットボトルを拾ってくれた白石さんは、


「ほら、飲ませてあげる」


キャップを開けたペットボトルを、私の口もとにあてがった。


ほら、くち、あけて?


反射で開いたくちびるからは、冷たい水が流れ込んでくる。