ひとたらしどうし

「やっぱし、柚ちゃんが笑ってくれたらうれしい」


運転席に乗り込みながら、白石さんがそんなふうに言ってくれた。


おたがいに、顔を見合わせたらそれだけで、笑顔になれる。


そのまま、しばらく見つめ合う。


もうそれだけで、さっきまでの強ばったココロがほぐれてゆくのがわかる。


「ほら、水飲んどいたほうがいい」


あんなに酒強いとは、思わなかったよ。


言いながら、私がすぐに飲めるようにいちど、キャップを開けたペットボトルを渡してくれた。