ひとたらしどうし

白石さんを探して、きょろきょろしながら、歩く。


…とふいに、強い力で腕を引かれた。


ちょうど、少し奥まった暗がりに引き込まれた。


私の手首を痛いほどに掴むてのひらと、嫌いな甘い香水。


私を見下ろしている、片山さんの嘲るようなまなざし。


嫌悪感が喉元までせりあがってきて、吐きそうになる。


「なんのご用、ですか」


低くつぶやいた。


「おー、こわっ。そんな態度取ることないじゃん」


また、あの卑下た笑いが私を包んでゆく。