ひとたらしどうし

ぼーっとしながら、ひたすらにラックに刺さった、パンが載っている鉄板を一枚ずつ引っ張り出してベルトコンベアーに載せてゆく。


右と左で15枚ずつ。合計30枚で1ラックだ。


結構な大きさのラックを引っ張ってきて、ひたすらに鉄板を流して行く。


いちばん上に刺さっている鉄板は、あまり身長が大きくない私には、腕をいっぱいいっぱいに伸ばさないと届かない。


おまけに、古めの少し曲がっている鉄板だったために、引っ掛かってしまってなかなか取り出すことが出来ない。


「…あれ…、引っ掛かってるなぁ」


呟きながら、軍手をはめた手で、懸命に鉄板を引っ張る。